2008年04月10日

アンナカレーニナ

実は、一昨日は、月新公の前に、また星バウ「アンナカレーニナ」を観たの。
予感とおり、これねえ、すごくズキンと来てます揺れるハート

もちろん初演と比べるなんて野暮なことするつもりは毛頭ない。
別物として、星若手さんたち、いいお勉強してねってつもりで見てるんだけど、
思い出っていうのは、どうしても触発されると蘇る。
この公演を観ながら、コムちゃんを、かしちゃんを、しいちゃんを、まひるちゃんを、
やはり懐かしくいとおしく、鮮やかに思い出した。
思い出しながらも、
今、目の前に繰り広げられる、美しくも悲しく切ない物語に、心はすっかり奪われて、
やっぱり、はまってしまってます。いい作品だわ。
初日は、みんな、がちがちで、観てる方も肩に力が入ってしまったけど、
3日たって観ると、しっとりと、このメンバーだからこその色合いの世界が出来つつあって、
これはこれで、非常にいいなと思うのです。

それぞれの人物が、ちゃんと描かれてる。
どの人も、決していい加減ではない。
自分の感情に正直でありながら、人を思いやり、自分の愚かさに苦しむ。
主人公の3人の愛の形と並行して描かれるコンスタンチンとキティの祝福される愛、スティーバとドリィの夫婦愛、彼らをみつめるまわりの人たち。

ともみんのヴィロンスキーは、硬派で骨太。そして熱い。
ひたむきな愛。もう放してはくれないだろうなという、押しの強さがあって、だからアンナもぐいっと引き込まれてしまったのね、とうなづける。
引き込まれてしまった、まりもアンナは、しっとりと美しい。抑えのきいた声がきれい。
長身でスタイル良くて、身のこなしが優雅で大人っぽい。
ふたりの男から愛される設定に無理がない美しさでした。
コムまひるコンビよりも、大人コンビに見えるのは不思議。

紅カレーニンも、かなり年配なつくりの渋いおじさま。
きれいな二枚目さんなんだから、私的には、もう少し若い方が、より端正で隙のないエリート高官に見えるし、哀しみも優しさも、もっと際立つように思うんだけど。
お化粧のせいかしら?初日は老けて見えた。昨日はだいぶん若返ってたけど。
でも、紅くんがこんなに達者だとは意外でした。
競馬場で、ヴィロンスキーを夢中でみつめるアンナの隣で、喧噪のなか、その横顔を見ながらカレーニンがひとり「こんなに近くでみつめていても、もう手の届かない、わたしの知らないもうひとりの女」と歌う切ない場面、ここがこの物語のひとつの大きな山。カレーニン最大の見せ場です。
紅カレーニン、ちゃんと聞かせて、見せてくれました。

このカレーニンと、アンナの兄スティーバとのしみじみ大人の会話がまたいい。
スティーバ、どいちゃん、うまい。
そしてカレーニンのセリフには泣かされる。
アンナはわかってるのよね。カレーニンの優しさも愛情も。
ただ、スティーバが言うように、アンナはどうしようもないほどの激しさを自分の中に持っていて、
ヴィロンスキーに出会ったことでそれがもうコントロールできなくなっちゃった。
自分で自分をどんどん追い込んでいくタイプ。
カレーニンには抑制がきいても、ヴィロンスキーとは似たもの同士、ふたりして暴走してしまうのね。
一度は、自分たちのやってることは、相手や、周囲を苦しめてるだけだと反省したはずなのに、懲りもせずにまた逃避行。結局感情のおもむくまま、後先の一切を考えずに思いつきで行動してるもんだから、当然行き詰る。せっかくカレーニンが「最後にアンナが戻って来れるように。守ってやれるのは夫である私だけだ」とまで考えてくれてても、罪の意識に心を病んだ妻には結局届かない。

一瞬の光に身を焼きつくしたアンナとヴィロンスキーが、幸せだったと思えるかどうか、
それを、人々に、観ている私たちに、問いかけとして投げかける役割のはずのセルプホフスコイ真風くんは、みためはいいのだけど、まだまだセリフ言うので精一杯ね。軽いわ。
長身で水さんそっくり、これからどんどん真ん中に来る人だから、今のうちにしっかりと学んで、
中身を伴っていって欲しいな。

主人公たちと対照をなして、穏やかな日だまりのような愛をはぐくみ結ばれるコンスタンチンとキテイ。
コスチャの、しーらんは、素朴な好青年、ぴったりです。まわりの大人が、思わず応援したくなるのが納得の愛らしさ。キティの水瀬千秋ちゃん、声がきれい。歌うまい。研2になったばかりの初々しさが、やはり役にぴったりでした。2回目のプロポーズのときの、まわりの人たちのユーモラスなハラハラぶりが、微笑ましく、ほっと和むシーンになった。

プログラムの景子先生の言葉に、「春の光を浴びて、すくすくと伸びる若木のように成長していく生徒の姿は様々な可能性を感じさせてくれます」とある。
演じがいのある作品の中で、役を生きている若手さんたちの熱意がしっかりと伝わってくる、
いい公演です。また観ますグッド(上向き矢印)
posted by 白花 at 01:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 星組 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/92852260
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック